前職では警備会社の研究所で画像処理の研究に従事し、防犯カメラの映像解析に関する研究に取り組んでいました。研究自体は世の中に役立つ重要な案件ではありましたが、どうしても特定のドメインに絞られてしまいます。より人々に影響を与えることができる選択肢の広い事業の会社で自分の専門性を生かしたいと考えてソフトバンクへの転職を決意しました。もちろん、技術的な高みを目指して、最先端のAI技術を活用して課題解決をするという点では、前職でも現職でも同じ志を持っています。しかし、ソフトバンクでは、会社全体で事業に縛られず、まずはやってみようという姿勢が強い会社です。担当した業務例ですが、文字認識技術で経理の負荷を軽減するシステム開発や、スマートビルの空間センシング、ドローンによる基地局画像の解析など想像以上に案件の幅が広く、アイデアや知見もより一層広がりました。
- 堀 隆之
- Takayuki Hori
画像認識のAI研究を通じて、
未来を支える事業を創造したい。
- 堀 隆之
- [ 2016年度中途入社 ]
- [ 2016年度中途入社 ]
2016年中途入社。入社以来、AI技術を活用した経理部門の業務改革や防犯カメラ画像の解析、スマートビルディングにおけるIoTの活用など、多くのプロジェクトを担当。現在、AIの活用に関わるプロジェクトのチームリーダーとして、プロジェクトの企画・コンサルティングから研究開発まで、幅広い業務を担当。早稲田大学国際情報通信研究センター招聘研究員。2018年、AI/画像処理部門で「 Technical Meister(テクニカルマイスター)※」に認定。
※ソフトバンク社員において突出した知識やスキルを持つエンジニアを認定し、さらなる能力の飛躍を後押しし活躍の機会を提供する制度です。
キャリアサマリー
- 前職
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警備会社の研究所で画像処理技術の研究開発
セキュリティサービスに新たな価値と市場を創出することを目標に、防犯カメラの画像処理技術の研究開発に取り組んでいました。防犯カメラの画像からDeepLearningで正常な状態を学習し、シーンの逸脱度合いから異常な状態を検出するといった研究です。前職では特定のドメインが対象のため、より広い領域で自分の研究が生かされる環境を求めソフトバンクへの転職を決意しました。
- 1〜2年目
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AIによる文字認識を活用して経理の課題を解決
2016年に中途入社し、AI技術開発の部署に配属されました。最初に取り組んだのは“AI-OCRによる業務改革”のプロジェクトです。社内で経理業務に苦労しているという課題があったため、OCR(文字認識)によって請求書の処理などを自動化・効率化しました。このプロジェクトは現在も継続しており、規模を拡大して全社へと展開している最中です。
- 3〜4年目
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テクニカルマイスターの認定を受け、独自のAI研究にも本腰
2018年に社内公募に手を上げ、テクニカルマイスターに認定していただきました。当時は社内業務とは別の独立研究と考えていましたが、少しずつ技術面での成果が見え始めたため、本業の事業とのシナジーを意識した研究開発を進めることにしました。
- 現在
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既成概念を取り払うコンセプトでAI技術を次々と事業化
AI技術開発のプロジェクトをチーム内で同時並行していくつも進めています。なすべきことは、一言で言えば「いかにAIを活用するか」。人々の暮らしに役立つような新しいスキームを作ったり、これまでの既成概念を取り払うようなコンセプトを考えています。さらにテクニカルマイスターに認定されている他のジャンルのエンジニアの研究成果も融合し、新しいチャレンジをどんどんしていきたいと思っています。
画像認識のAI研究を通じて、
未来を支える事業を創造したい。
一番のやりがいは社会に貢献できること。いくら技術があっても、現場に届けることができなければ、意味がありません。例えば、メーカーだとモノが売れて初めてお客さまに届くといった環境ですが、ソフトバンクはグループ会社を含めて圧倒的に強固な顧客基盤が既にあり、お客さまとの距離が近くて反応を得るのも早いです。素早く修正して一気に社会実装できる可能性も非常に高い。自分たちの技術を社会へ適応していくという点で、非常に働きがいを感じています。ただし、走り続けるだけなく、起きうる課題を素早く解決したり新たなアイデアを出して成果を出すためには、学ぶことも必須です。ネット上だけで最新動向をキャッチするのではなく、国内外の学会には足繁く通うようにしています。こうしたリアルでの交流から予期せぬ出会いが生まれ、アイデアにつながることも多いので、日々出会いやタイミングを逃さないように心掛けています。
前述の通りソフトバンクで働くことの魅力は、事業内容に縛られず何にでもチャレンジできることにあります。さらに、テクニカルマイスターに認定されたことで、与えられた研究費をある程度自由に使うこともできます。せっかく良い事案を発見できたとしても、一度会社に持ち帰って検討する、となると好機を逃しかねません。自分の判断でスピード感のある研究が今は実現できています。このように、技術を実装する資本力や知見がそろっているのもソフトバンクならではでしょう。変化の早い社会に適応できるよう、会社としてもスピード感を重要視しています。一方で、前例のない研究領域を扱っているため、なかなか成果が出なかったり、言葉にして伝えづらいようなこともあります。社内の各部署とコミュニケーションを密にとり、研究を推進しながら、上司やメンバーに情報を発信して、現状と成果をいかに伝えられるかは、働く上で意識していることでもあります。
ソフトバンクで働いているからには、今後さらにスケールの大きな事業に関わっていきたいという思いがあります。そのきっかけになるようなアイデアや研究が自分のところから生まれたらうれしいですね。ただ、自分も関わっている画像認識という領域は世界的にみても非常に重要視されている研究分野で、今後のAI分野における軸になると断言できるものです。ソフトバンクという会社で何兆といった売上規模を担うようなダイナミックなビジネスに参画し、世界に通用する技術を生み出すことが、一番の目標です。