AI事業推進
プロジェクト

ソフトバンクでは、社内のすべての事業効率化にAIを導入し、実績を上げています。

ソフトバンクでは、ソフトバンクグループ代表の孫の
「AIを制する者が世界を制する“AI群戦略”」の方針のもと、
まずは自分たちが社内でAIを使い、メリットもデメリットも体験しようという
AI事業推進プロジェクトを進めている。
きっかけは、ビジネスのためのAI「Watson」を開発したIBMの戦略的業務提携である。
2015年7月に「IBM Watsonエコシステムプログラム」を発表、
2016年2月にはWatsonの日本語版を提供開始するなど、法人向けAI事業を展開している。
現在、AI・ロボティクス事業推進部が把握しているおよそ100件の社内事業以外にも、
単独で展開しているAI事業も多数ある。

  • 重政 信和 NOBUKAZU SHIGEMASA

    法人事業統括 法人事業戦略本部 戦略事業統括部
    AI・ロボティクス事業推進部
    部長
    2001年度新卒入社

  • 安藤 公美 Kumi Ando

    人事総務統括 人事本部
    採用・人材開発統括部 人材採用部 採用企画課
    2003年度新卒入社

  • 春日 壯介 Sousuke Kasuga

    コンシューマ事業統括 プロダクト&マーケティング統括
    コミュニケーション本部 デジタルメディア統括部
    Webマーケティング部 モバイルマーケティング課
    2010年度新卒入社

Episode.1 AI導入で「まずやってみよう」という組織風土が定着。

「AIの導入で新卒採用単体業務の工数削減効果は75%」と話すのは、採用・人材開発統括部の安藤。派遣管理を経て2013年から新卒採用を担当しているが、手作業の業務が多いことに驚いたことがAI導入のきっかけだった。新卒採用には学生が登録するエントリーシートのテキストデータがある。これを利用できるのではないかと思いつき、当時、元同僚に相談に行った。

「気軽な妄想段階の希望を伝えたところ、“面白いからやってみなよ”と言われて。この気軽さが、ソフトバンクらしいなと思いました」と、安藤。実際、AIを導入すればすべてが解決すると思っていたが、AIにもできないことがあると知った。AIの不得意な部分を運用で補足して、人間がどのようにうまく使っていくかが、業務にAIを導入する際カギだと分かり、そこから試行錯誤が始まった。

調べてみると、ソフトバンクがIBMと業務提携して「Watson」をベースにシステムを開発販売することが分かった。「じゃあ、社内で使えるんじゃないの?」と考えるところが、安藤の柔軟なところだ。すぐに重政や春日を訪ね、話を聞いた。

「ITに明るい部門と交流させていただくことで、私たちも業務以外のことを掛け合わせたら新しいことができるのだということが分かるようになりました」。それ以来、エンジニアを誘ってお茶会をしたり、AI導入に成功した他部署の同僚を誘ってユーザー会をしたりして、日頃から気軽な情報交換を行うようになった。

部署内の雰囲気も変わった。安藤自身、「こういうことできないの?」という相談を受けるようになり、みんなの意識が前向きになってきたと感じている。少し突飛に見える提案も「面白い。やってみようよ」と言われることが増えたと感じている。

Episode.2 みんなが幸せになるオンラインショップのAI導入。

ソフトバンクオンラインショップのチャットサポートを立ち上げた春日。ソフトバンクの公式オンラインショップは24時間営業だが、深夜から早朝にかけてはAIの仕組みを導入し、「pepper」が対応するように仕組みを変えた。これにより、深夜から早朝にかけてのオペレーターの勤務がなくなった。深夜にタクシーで帰宅させなくても良くなったことが嬉しいと、春日は話す。

しかも、ペッパーくんの販売実績も好調で、目標値を上方修正するほどの成績だ。深夜の買い物を可能にしつつ、人が働かなくて済み、売上も好調。「みんなが幸せになる仕組みができた」と話す。また、オペレーターの業務管理が容易になり、トークフローや販売実績の成功事例をAIの教師データに反映させることで、人の業務も改善できた。

この仕組みの導入を検討し始めたときは、AI・ロボティクス事業推進部だけでなく、さまざまな部署に話を聞きにいったという。先行事例だった安藤の部署とも情報交換をし、東大や京大の研究者、すでにAIを導入している企業も30社ほど訪問した。さまざまなエンジンの特性を抽出し、最終的に、IBMの「Watson」と社内開発の「アプトウェア(APTWARE)」を併用することで落ち着いた。

1年運用してみて、次は、オペレーターの教師データを学習したAIによる接客を、人の接客に循環させるPDCAを始めようとしているのだと話す。また、LINEのソフトバンク公式ラインアカウントに話しかけるとAIが答える仕組みや、オンラインショップの音声接客など、「やりたいことが次々と浮かんでくる」と春日。

AI導入の成功で、部署に縛られず自由に仕事ができるようになったという。今では、AIを活用した成功事例のある部署に、チームメンバーを引き連れて話を聞きに行ったりもしている。「“楽しかったね”“これ、活かせるかもしれないね”で終わったことでも、それが半年後に活きたりする。チーム全体が楽しくなっています」。

Episode.3 働き方改革のカギは現場主導のAI推進にある。

AI・ロボティクス事業推進部の重政は、革新的なコワーキングスペースを通じてオープンイノベーションの創出を推進している米国「WeWork」を例に挙げ、「AI事業を推進する過程で、社内の発表会をはじめ、オフ会、ユーザー会、お茶会などが立ち上がり、『WeWork』のような交流が生まれている」と話す。その様子を目にし、社内だけでも多様な価値観に触れるチャンスはいくらでもあるのではないかと感じている。

「本当の意味での働き方改革は、現場発で課題を意識し、AIやRPAをフックに社員が勝手に繋がって解決していくことなのではないか」と重政は言う。社内の多岐にわたる業務のあらゆるAI相談が重政のもとへ集まるが、SE時代には見えなかった業務の幅の広さに、驚くばかりだと話す。「ソフトバンクって、こんなこともしているのか。と、俯瞰的に見られる一面もあって非常に楽しいですね」。

各部署にいるAI推進役を担う人たちと話をするのも楽しいです。ポジティブで、トライ&エラーを体現する人が多いと感じる。「それってソフトバンクっぽい社風だなと思って接しています」。

ソフトバンクは職種や部署に関係なく、社員同士の交流が活発で、接点があれば一緒に仕事をすることもできる。AIは、社員を繋ぐツールとしても活用されている。

※2018年11月時点の情報です。

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