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得意な英語力を生かして日本と海外をつなげたい――志と直感が切り開いたキャリアプラン

2017年の入社時から事業開発統括部で、グローバル企業との事業開発に取り組んできた野田 沙織。

得意の英語力を生かしてビジネスで活躍したいという就職活動の軸を持っていた彼女は、海外と日本をつなげたいという志を持ち続け、キャリアを具体的に描けるようになりました。

「志と直感」。二つの言葉に込められる彼女のキャリア観に迫ります。
 

英語というアイデンティティを生かせる企業を求めて

当時は、具体的なキャリアプランはなかったものの、自身のバックグラウンドを背景としたある志を持って、就職活動をしていたと野田は振り返ります。


野田「日本と海外をつなげたいという志を、就職先を探すときに最も大事にしていました。そんななかでソフトバンクを選んだのは、事業をグローバルに展開している会社だと思えたからです。
グローバル化を謳う企業は多いですが、実態が伴っている会社はわずかしかないのではないかと思います」


入社以来、一貫してソフトバンクの事業開発に携わり、グローバル企業との協業を経験してきた野田は、当時の自分の直感が正しかったと感じています。
そんなキャリアを歩むきっかけは、幼少期から親しんできた英語にありました。


野田「いとこがニュージーランド人と日本人のハーフだったんです。小さいときから、よく遊んでいて、私も物心がついたときには英語を身近に感じる環境にいました。
それ以来、英語は私のアイデンティティの一つなんです」


得意の英語力を伸ばしていきたいとの思いから、野田は英語科のある高校へ進学。さらに、英語力を生かしたビジネスがしたいと、大学は商学部を選びました。


野田「大学時代は、とにかく社会に出て活躍したいという思いが強かったですね。どんな道に進むにせよ、ビジネスの知識を身に付けておくことで、若手のうちから活躍できると思ったんです。知識は持てば持つほど社会人として活躍できるというのが私の持論ですね」


向上心だけでなく、行動力を備えているのが野田の強み。在学中には、大学を1年休学してアメリカへ留学。現地の企業でインターンシップも経験しました。


野田「英語力を生かしたビジネスを志していた私にとって、インターンシップは大きな学びになりました。ビジネスで使う英語は日常で使う英語とは違うんです。
アメリカのビジネスの環境を、身をもって知ることができたことも、今の仕事に役立っていると思います」

国内外の多数のテクノロジー企業との事業開発の仕事

野田が入社後に配属されたのは、事業開発統括部。

ソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資先企業やその他国内外の最先端企業とのジョイントベンチャーの設立やパートナーシップの提携などを推進する部署です。

最初に担当したのは、Dome9 Securityというイスラエルのスタートアップ企業のSaaS型セキュリティ管理サービス「Dome9」という製品を日本展開するというミッションでした。


野田「ソフトバンクがDome9 Securityへ出資をし、日本国内におけるDome9の独占販売契約を終えたタイミングでプロジェクトに参加しました。
製品自体を日本市場向けにローカライゼーションし、日本市場で売るための営業戦略を立てることが主な仕事です」


英語を使いながら、製品開発、マーケティング活動、イベント出展など多様な業務を担った野田。いきなりの大役でしたが、プレッシャーよりも喜びが勝っていたと言います。


野田「すごいラッキーだったと今でも思います。実は、事業開発統括部に新入社員を配属することになったのは私の代が初めてだったんです。
入社してすぐに、自分がやりたかったことに挑戦できていることが何よりうれしく、毎日刺激を受けていました」


プレッシャーに負けず、成果を生み出すことができた野田は、「Dome9」の日本展開を開始した後、「今度はスタートアップ企業で学んでほしい」という上司の言葉を受け、One Tap Buy というフィンテック領域のスタートアップへ出向することとなります。

One Tap Buyが提供するスマホアプリ「One Tap Buy」は、1,000円から株などの証券を買うことができるというサービスです。野田は、その事業の拡大を担いました。


野田「ビジネスモデルとしては単純で、ユーザーの取引額が多いほど、手数料が収益として入ってくる仕組みになります。
CRM(Customer Relationship Management)を担当し、取引額を増やすため、ユーザーの利用動向を数値で計測しながら施策を考えるというのが仕事でした。初めてBtoCビジネスに携わったのですが、自分の頑張りがすぐに数字として結果に現れてくることが分かりやすく、やりごたえを感じましたね」


6カ月の出向の後、事業開発統括部へ戻ると、複数の事業開発を掛け持ちして担当しました。

アメリカの企業とのJV(ジョイントベンチャー)設立の検討。ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先候補のリサーチ業務。ソフトバンクグループ代表 孫の号令の下、出資先企業の経営改善や、日本法人の設立に際しての広報業務を担うなど、ソフトバンクの「群戦略」を推し進めています。

しかし、全てのプロジェクトがうまくいったわけではありません。途中で頓挫してしまったものもあります。


野田「プロジェクト自体が中止となってしまったものもあり、ビジネスにおいて、相手との信頼関係を構築することの大切さを学ぶきっかけとなりました。
特に相手先企業がいる事業開発においては、初期フェーズが最も大切になります。
ビジネスなので、結局は利益配分だったり、価格交渉だったり、お金の話を含むシビアな交渉をしなくてはなりません。
それまでに、信頼構築を終えていないと、交渉を成功させることは難しくなります。当時は相手先企業から信頼を得る前に、ビジネスの話ばかりしてしまったな、と今となっては反省しますね」


ビジネスの知識や、相手を論破できるような交渉力だけが大切なわけじゃない――。
野田は、この失敗から大きな学びを得ることとなりました。
 

挑戦を後押しするソフトバンクの文化

2019年12月から、野田は医療系事業の担当となり、新たなプロジェクトを担当。


野田「医療とテクノロジーをかけ合わせた医療テックという分野は、これから必ず重要になる分野です。私から上長にお願いをして、プロジェクトに参加させてもらいました。
私は比較的、好奇心旺盛なタイプだと思っていて、これまでも直感を信じて選択をしてきました。
現在のプロジェクトには、医師免許を持つ方もいて、そういった人と比べると、知識が不足していることは分かっています。
ただ、新しい知識を学ぶことは私の武器になると信じて、日々知識の習得に励んでいます」


新たな分野への挑戦に不安を抱えつつも、挑戦することで得られる新しい知識、満たされる好奇心への期待が野田の選択を後押ししました。
そして、そんな野田のようにやる気があれば、チャンスを掴むことができるのがソフトバンクの文化でもあります。

野田「特に事業開発統括部では、世界的に有名な企業の経営陣と直接対話することができます。入社4年目でこのようなポジションを得ることは、他の会社では難しいのではないかと思います。
人々の生活に大きく影響を与えるような企業の経営に関われることに大きなやりがいを感じます」


もちろん、そうした業務を担うためには、インプットも欠かせません。野田は、CES(Consumer Electronics Show)をはじめとした海外の展示会などにも業務の一環として赴き、最先端の技術や、世界中のスタートアップ事情を学ぶなどして、視野を広げています。
 

貫いた信念の先に見えた、「自ら経営に携わる」という道

学生時代に描いた働き方を実現する野田。
日々、やりがいと満足感を感じつつも、自分なりの課題も抱えています。


野田「例えば、事業開発を経験する前に、営業スキルを学んでおくべきでした。
コミュニケーション能力や、モノを売るための営業戦略といったビジネスに重要な要素は、営業でこそ身に付くと思います。また、いずれ経営幹部になるには、数字が読めないと話になりません。
事業計画の立て方、利益構造の読み解き方など、まだまだ勉強しなくてはいけないことが山ほどあります」

ソフトバンクと海外の企業によるJVの経営幹部になりたいと考える野田は、自分自身が乗り越えるべき壁をしっかりと見定めています。しかし、最初からこのようなビジョンを持てていたわけではありません。


野田「最初からこれをやりたいと決まっている人のほうが少ないのではないでしょうか。無理にキャリアプランをデザインする必要はない。
今だって新型コロナウイルスの感染拡大の影響で数カ月後に世の中がどう変化するのか、先が読めない状況です。ただ、信念を持ち続けることは大切です。
キャリアプランは後からついてくる。自分の信念と合う企業を選んで、思うままに突き進むことで切り開ける道もあるのだと思います」


海外と日本をつなぎたい――。その志と自身の直感を信じソフトバンクで挑戦を続けてきた野田は自分のキャリアを具体的に描くことができるようになってきました。

自分が進むべき道が少しだけ見えはじめています。






※2020年7月22日時点の情報です。
 
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