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障がい者と健常者の区別のない会社を目指す。ノーマライゼーションへのさまざまな取り組み

ソフトバンクでは、障がい者を特別視することなく誰もが同じように働けるように、「ノーマライゼーション」の活動を続けています。障がい者の「採用活動」や「働く環境づくり」を10年にわたってリードしてきた、人事本部の伊藤さんにその内容を語ってもらいました。

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<プロフィール>
伊藤香織
コーポレート統括 人事本部 採用・人材開発統括部 人材採用部 採用企画課

障がい者と健常者を区別するのではなく、能力を100%発揮できる会社に

はじめにソフトバンクの障がい者雇用の取り組みについて、紹介してもらいました。

伊藤「ソフトバンクでは、395人の障がいのある方が働いています。障がいのある皆さんがその枠にとらわれず、健常者と同じ
ように仕事に取り組める環境づくりを推進しています。

情報提供を行うだけではなく、制度検討や環境構築を行い、私たちは『障がいのある方一人一人に向き合うカルチャー』を醸成してきました。障がいのある方一人一人の状態や悩みは異なるので、それぞれの状況をふまえ、必要なサポートを行っていくことが何よりも大切になります。これらの積み重ねから生まれた多くのノウハウが、ソフトバンクの強みです」

採用活動においても、さまざまな取り組みを行っています。その根本には、伊藤さん自身の強い想いがありました。

伊藤「障がいがある学生の皆さんに、多くのOBを紹介することでソフトバンクでの働き方に直接触れていただくことができますし、障がい者向けの採用サイトでも、積極的に情報発信を行っています。

私自身も、いろいろな学生の方々とお会いしてきました。障がいの有無に関わらず明るく前向きに学生生活を送る姿に触れていく中で、『障がいのある方と健常者は何も変わらない。本人の能力を100%発揮できる会社にしていきたい』という強い想いを持つようになりました。そのため、ソフトバンクに入社する方には、仕事に対して制限なく、積極的に仕事に取り組める環境を用意する。それが私自身の使命だと思って働いています」

イントラネットでの記事配信や、社員向けイベントを集中的に実施

2021年9月を「ノーマライゼーション推進月間」と定めて、ソフトバンク全社でさまざまな取り組みを行いました。

伊藤「ソフトバンクの社員に、障がいのある方に対する取り組みを理解してもらう。また、障がいのある方の不安や悩みを感じてもらって、必要なサポートができるようになる。そのようなきっかけを作ることが、この取り組みの目的です」

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              ↑イントラネットで社員向けに配信した記事

伊藤「この1カ月間で集中的に情報発信を行いました。例えば、イントラネットでの記事の配信や、希望者向けのオンラインイベントの開催です。イントラネットでの記事配信の例として、ソフトバンクで働く視覚障がいのあるヘルスキーパー(マッサージを担当)の方々へのサポート方法を発信。2人のヘルスキーパーにインタビューを行い、困っていることや必要な支援などをまとめました。

竹芝新本社ビルのエレベーターホールは広く、フラッパーゲートも視認できないため、出退勤に苦労していることを記事で
伝え、どのようにサポートしたらよいかを具体的に周知し、アクションにつながるような記事を配信。
積極的にサポートを行い、不安を少しでも払拭していきたいと考えています」

「聴覚障がい理解講座」を開催

そして、ノーマライゼーション推進月間のコンテンツとして、「聴覚障がい理解講座」をオンラインで開催。多くの社員が
参加し、高い満足度が得られたという。

伊藤「“聴覚障がい”に焦点を当てた理由は、ソフトバンクには聴覚障がいの方が多く在籍し、その悩みを健聴者がより理解する必要があると感じたからです。きちんとした知識を持ってさえいれば、お互いにスムーズにコミュニケーションが取れるように
なります。その第一歩として、この講座を開催したのです。

当日は外部講師の方をお招きし、約60人の社員が参加してくれました。

■「ミュートでの自己紹介」で『聴こえない』を体感

イベントの冒頭では、『聴こえない』を体験する場があり、その意図を聞いてみました。

伊藤「参加者自身に聴覚障がいの方の立場を体感してもらうことで、当事者としての意識を経験いただけたと思います。実施後は『自分がいかに聴覚に頼って話しているかという気付きがありました。音のない状態で伝えるのに非常に疲れてしまい、聴こえない方の気持ちを体感することができました』という感想をいただきました」

■聴覚障がい者と健聴者の間での、認識の違いをすり合わせる

その後は、講師による講義のパートに。特にどのポイントを強調したのでしょうか。

伊藤「“コミュニケーション手法”におけるノウハウを紹介しました。例を挙げると、口話でより多くの情報を伝えるために、
“はっきり口を大きく開ける”、“文節で区切る”手法を取り上げました。話者がほんの少しの配慮をすることで、相手の理解が一気に進む。そのことに参加者の皆さんにも気付いてもらえたと感じています」

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伊藤「そして、事前に実施した社内のアンケート結果を基に、聴覚障がい者と健聴者の間での認識をすり合わせる時間を取りました。双方のコミュニケーションの満足度が高いことも共有。社内では、分け隔てのない環境が成立していることが見て取れました」

■パネルディスカッションでは、3人の健聴者と聴覚障がい者が、それぞれの日常を語った

そして、イベントはパネルディスカッションのパートに移りました。健聴者と聴覚障がい者の社員が、日常の出来事をざっくばらんに語り、相互理解の一助としました。

■リモート会議でも、口元の動きを大きく見せている

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伊藤「最初に話していただいたのは、新卒の聴覚障がい者の
メンターを務めてきた藤田さんです。

聴覚障がい者とのコミュニケーションで意識していることとして
『世間話の機会を積極的に設けることで、お互いの信頼感を醸成している』、『リモート会議では必ず顔を出して話して口元の動きをより大きく見せている』といったことを挙げてくれました。

また、聴覚障がい者の方と接するスタンスとして、『立場を分けて考えない。フラットに向き合う』『ニュアンスで伝えようとしない。明確に伝える』『分かったふりをしないように促す』ことを紹介。相手に対して必要な要求を行いながらも、最大限の配慮を行っていることが伺えました」

■音声認識アプリは、「海外旅行で使う翻訳機」のようなもの。それだけでのコミュニケーションは難しい

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伊藤「次に話をしてくれたのは、聴覚障がい者の強瀬(こわせ)さん。健聴者とのコミュニケーションはほぼ口頭で行える方ですが、音声認識アプリも使用されています。『音声認識アプリはあくまで一つの手段で、それだけでコミュニケーションを取るのは難しい』とのこと。『例えば海外に行った際に翻訳機のみで外国の方とコミュニケーションしますか?』との問いかけもありました。『聴覚障がい者にとっては、表情や身振りが大切な情報です』と、改めて言語以外の情報の大切さを指摘。また、音声認識アプリの欠点として、『長時間にわたる会議で、疲れているときの声は認識しづらい』『IT業界の専門用語は、正確に認識することが難しい。』と現場ならでの視点を提供してくれました。また、強瀬さんは『会議の後の確認に音声認識アプリのログを活用するのが有効です』と語ってくれました」

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伊藤「最後に話をしてくれたのが、聴覚障がい者の神﨑さん。ご自身が気を付けていることを教えてくれました。『分からないことは積極的に確認する』『こちらの理解が正しいか、都度、アウトプットして聞いてみる』『自分が話すときは、テキストのメモや資料を見せながら、伝えるようにしている』といったさまざまな工夫をしているそうです。その努力の成果として、『誤解を受けることは、ほとんどありません』とのこと。周囲とのコミュニケーションで、言葉以外の手法が大切だと改めて感じました」

■このイベントで終わらずに、継続的にカルチャーを醸成していく

パネルディスカッションでさまざまな取り組みが共有され「聴覚障がい理解講座」は幕を閉じました。イベント後のアンケートを見ても好評で、『音声認識アプリはあくまで補助的なツールという位置付けであり、リモート会議ではビデオをオンにして口元・表情が見えるようにすることで、より満足のいくコミュニケーションになるのだと改めて理解しました』『一律のやり方ではなく、個人の聴覚の状況やコミュニケーション方法などへの配慮が必要だと感じました』といった意見が寄せられたとのこと。

伊藤「今回の『ノーマライゼーション推進月間』で終わらずに、今後もさまざまな取り組みを重ねていきます。『違うのが当たり前』、『サポートしていくのが当たり前』といったカルチャーを、継続的に醸成し、誰にとっても働きやすい会社を目指していきたいですね」

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