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香港から日本へ。語学力と経験の壁を超え、マーケティングのプロとして高みを目指す。

国際色豊かなソフトバンクでは、海外からの新卒採用も積極的に行っています。
香港出身の黄 希楽(heiroku wong)は2019年にソフトバンクに入社。コミュニケーション本部に配属となり、広告やマーケティングの分野に携わっています。日本に興味を持ったきっかけや入社までの経緯、日本で働くことについて語ってもらいました。

ドラマと音楽を通じて、日本語に興味を持った。

大学まで香港で過ごしていた黄。日本に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか。

黄「私の母が日本が好きで大学時代の4年間日本に留学し、東京で過ごしていました。母から当時の話を聞くことが多く、私も小学生の頃から少しずつ日本の単語に触れていましたね。

香港では日本のTV番組も放送されていて、当時私が好きだったのが『女王の教室』というテレビドラマでした。主題歌を歌っていたアーティストのこともとても好きになり、次第に日本のさまざまな曲を聞くようになりました。そうするうちに歌詞の意味も知りたくなり、さらに日本語を独学で勉強し始めました」

インターンや旅行で来日。さらに深まった日本への興味

進学した香港の大学ではロジスティクスエンジニアリングを専攻し、副専攻は日本語を選択。本格的に日本語を学ぶなかで、次第に「日本で生活してみたい」という思いが募り、大学3年の時に日本でのインターンに参加しました。

黄「北海道のホテルで3カ月間インターンを経験しました。フロントで接客の仕事を任されたのですが、最初はとても大変でした。ただ日本語を話すだけではなく、お客さまに敬語を使わなければならない。敬語の細かいニュアンスを理解するのが非常に難しく大変でしたが、周りのスタッフに教えてもらいながら少しずつ敬語でのコミュニケーションが取れるようになりました。その経験から、日本語もだいぶ理解できるようになりましたね。

大阪や京都に旅行で訪れた際、言葉が分からなくて困っている時に親切にしてもらったことや、コンビニの品揃えが良いことなど、日本の人や文化を知るにつれて、ますます関心が高まっていきました」

探していたのは、テクノロジーで新しいチャレンジができる会社

学んだ日本語を生かしたいと、就職活動では日本の企業を中心に検討していた黄。どのような視点で企業を探していたのでしょうか。

黄「大学で物流を学ぶなかでITの重要性を感じることが多く、新しいテクノロジーを使ってチャレンジしている会社に就職したいと考えるようになりました。ソフトバンクは以前からロボットの『Pepper(ペッパー)』などで知っていたので、面白そうな会社だなと好感を持っていました。

実際に香港で面接を受けた時も、採用担当の方がとてもフランクで、ますますこの会社で働きたいと思うようになりましたね。面接後に一緒に食事したのですが、ソフトバンクがどのようなことをやっているのか、どのような部署があるのかなど、気さくに教えていただきました。内定をいただいた時は本当にうれしかったです。その時点で、就職活動は終わりにしました」

日本人・外国人問わずチャンスは平等

母国を離れて日本で働くことに不安はなかったのでしょうか。

黄「日本語を話せるといっても、日常会話程度の語学力だったので、仕事でうまくコミュニケーションを取れるのか不安な部分はもちろんありました。ソフトバンクには新入社員1人に対して担当の先輩社員がサポートする『エルダー制度』があるのですが、社会人としての基礎から仕事での困りごとなど、エルダーがとても親身になって相談に乗ってくださったんです。
日本では一人暮らしをしているので生活面に関しても、『きちんとご飯食べてる?あそこのレストランはサラダが美味しいから食べにいってね』と教えてもらうことも(笑)。周りの方も手厚くフォローしてくださるので、とても心強かったですね」

一方で、ソフトバンクの社風についてこんなエピソードも。

黄「台湾や韓国など、外国籍の社員も多いのですが、『日本人だから・外国人だから』といった違いは一度も感じたことはないですね。例えば、ミーティングでプレゼンテーションをする時も、『外国人だから、日本語のプレゼンテーションはやらなくていいよ』ではなく、やりたいと手を挙げればチャンスを得ることができます。
初めて発表を任された時はすごく緊張しましたが、課長や先輩に丁寧に教えていただき『こういう表現をするといいよ』『資料はこんなふうに出すといいよ』と何度も練習にも付き合ってくださったので、日本語のプレゼンテーションも少しずつスムーズにできるようになりました」

自分のアイデアを、新発売のiPhoneの広告に取り入れる面白さ

現在はコミュニケーション本部でマーケティングに携わっている黄。広告を通してお客さまの反応がダイレクトに伝わる面白さを感じています。

黄「リスティングやディスプレイ、動画などさまざまな広告を手掛けています。どんなウェブ広告を作ったら、よりお客さまにクリックしてもらえるかなどを考えるのは楽しいですね。例えば、端末の色がゴールドなら広告の背景を黒にすると映えるのでは、と自分なりに考えたことを提案して広告に反映させることもできます。自分のアイデアがうまくハマって、クリック率が他の広告より上がった時は達成感がありますね」

どのような媒体で、どのようなターゲットに合わせて広告を出すか。自分の裁量で決められるのも、この仕事ならではの魅力だと言います。

黄「例えば、毎年新しいiPhoneが発売される時はすごく大変なのですが、私自身がiPhoneユーザーなので、端末の色や新しい機能を見ながら『今度はこんな広告を作ろう』とイメージを膨らませています。この仕事に関わるようになって、流行にもずいぶん敏感になりました。ソフトバンクは大きな会社ですが、自分の裁量で多くのことを決められる環境だと思います。一つひとつの広告の注目度も高く、自分が関わった広告が多くの方の目にとまり、反応をいただけるので本当にやりがいがあります」

ゆくゆくは中国語を使う機会も増やしたい

入社3年目ながら、すでに大きな広告を手掛けている黄。裁量権が大きい一方、プレッシャーを感じることはないのでしょうか。

黄「プレッシャーはあまり感じないですね。不安なところはいつでも他のメンバーに相談しますし、経験のある先輩がきちんとフォローしてくれます。
例えば、出した広告にミスがあって止めることになった時も、『何が原因なのか』を分析して次につなげようという姿勢なので、失敗して萎縮することもありません。会社自体が新しいことにチャレンジしていこうという雰囲気なので、のびのびと自分のスキルを伸ばせると思います」

最近では同じ部署に中国人の新入社員も入り、中国語でのやりとりが増えたという黄。仕事でも中国語を生かす機会が増えています。

黄「デジタルマーケティングの専門用語を使うことが多いので、中国語の方がやはりコミュニケーションがスムーズです。今後はもっと中国語を生かすシーンも増やしていきたいです」

語学、マーケティング、趣味。自分の幅が広がった

2021年で入社して3年になる黄。入社当初のことを振り返り、こう語ります。

黄「日本に来た当初は日常会話程度の語学力しかなく、メールの書き方も分からなかったほど。マーケティングについても知識がなく、まったく未経験からのスタートでしたが、今ではリスティング広告を一人で任せてもらえるようになりました。たくさんの方のサポートのおかげで、日本語もマーケティングもスキルが上がったなと私自身手応えを感じていますね。経験や語学の壁を感じることなく、誰でも平等にチャンスがあり、手を挙げたら任せてもらえる。ソフトバンクはチャンスに溢れている会社だと思います」

日本での生活も、今ではすっかり楽しんでいるそう。

黄「日本に来た当初と比べると、自分からコミュニケーションを取るようになりましたし、暮らしを楽しむようになりました。仕事もフレキシブルなので、コロナ禍前は好きなアーティストのコンサートがある時は早く仕事を終えたり、同期と一緒にご飯を食べに行くことも頻繁にありました。最近はリモートワークが中心なので、一人で家にいる時間が長くなりましたが、新たにゲームの趣味も増えました。世の中が落ち着いたら、北海道でインターンをした時に教えてもらった『生け花』も始めたいです。

仕事だけでなくいろいろな日本の文化に触れることで自分自身の幅も広がったのかもしれません。海外で働くことは難しいこともたくさんありますが、住んでみて分かることもたくさんあります。人生一度きりだし、海外で働く・暮らす経験はおすすめしたいですね」

最後に、今後の目標について語ってもらいました。

「今はデジタル広告を主に担当していますが、ソフトバンクはテレビCMやポスターなども出しているので、その辺りも勉強できるとマーケティングの全体像が見えてくるのではないかと思っています。目の前のことを一生懸命やるのはもちろんですが、ソフトバンクは通信事業以外にもさまざまな事業を手掛けているので、今後は世界中の企業と連携しながら、自分の経験や知識を広げていきたいですね」
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